中小・ベンチャー企業の経営にとって、知的財産は有効に使えるのであれば非常に強力な武器となります。しかしながら、特許を取得するというのは決して安い投資ではありません。外部の弁理士に出願を依頼して特許を取得するためには、内容にもよりますが、弁理士に支払う手数料と報酬、印紙代とで1件当たり50万〜100万円程度は掛かることを想定しておくべきです。従って中小・ベンチャー企業においては、闇雲に特許を出願することは経営的な観点から見て避けるべきです。
知的財産は有効に利用されてはじめて利益が出るものであり、特許の際にどのようにして利用して利益をあげるのかという戦略をもって出願するべきものであるといえます。自社のもつ特質からどのような戦略が適しているのか、またそのためにどのような権利を取得するのか、こうした観点をもってしっかりと利益計画を立案し、事業活動と知的財産を活用する計画とが大きく乖離することがないようにするべきといえます。