経営の3要素はヒト、モノ、カネだといいますが、カネ即ち資金は、会社の経営に絶対に欠かせないものです。資金の流れをきちんと押さえておくのは経営の基本です。
会社経営に必要な資金は、大きく分けると運転資金と設備資金です。運転資金は、日々会社が売り上げを上げる活動のための資金です。一方の設備資金は事業を行うために必要な投資をするための資金です。
資金の調達は、この2つを分けて考えておくことが必要です。設備資金は、その効果が長期に渡るもので、回収も長期になります。できるだけ利息の負担が少なくて、長期に安定した調達方法を選びましょう。自己資本で賄えれば理想的ですが、そうでない場合にも、公的機関からの融資や、助成金なども含めて、幅広く情報を集めるのがいいでしょう。
投資資金を回収するまでの計画を、長期的な観点で見通しを付けることが重要です。
運転資金は、入金と支払のタイミングのずれを調整するものです。業態にもよりますが、仕入れた商品代金の支払いから、売上の入金があるまで、2~3か月はかかるのが普通です。在庫も持つためのお金や、人件費など経費の支払いも運転資金の一部です。運転資金は短期に返済するべきものです。
重要なのは、運転資金と、設備資金を区別して管理することです。運転資金を設備投資に充ててしまったりすると、たちまち資金繰りに苦しんで、会社経営に行き詰ってしまうことになりかねません。